ビットコインのドミナンスが低下──6月に「アルトコインの季節」が到来するとアナリストが予測 | CoinDesk JAPAN（コインデスク・ジャパン）

• ビットコインの暗号資産市場における支配率は65%から62%に低下し、代替暗号資産への移行の可能性を示唆している。
• Alphractalのジョアン・ウェドソンCEOは、6月に本格的なアルトコインの季節が到来すると予測しており、すでに多くのアルトコインがビットコインを上回るパフォーマンスを示しているという。
• ビットコインの支配率低下にもかかわらず、広範な市場指標は、強気相場がビットコイン以外へと完全に拡大していないことを示している。

ビットコイン（BTC）のドミナンス（支配率）は5月に大幅に低下し、本格的な「アルトコイン（代替暗号資産）の季節」、つまりBTC以外に強気相場が広がり、暗号資産（仮想通貨）市場の残りのセクターの価値も上昇する時期が到来するとの期待が高まっている。

暗号資産データ分析プラットフォームAlphractalのCEO兼創設者であるジョアン・ウェドソン（Joao Wedson）氏は、6月に本格的なアルトコインの季節が到来すると予想している。

ビットコインのドミナンスは、BTCの暗号資産市場でのシェアを測定する指標で、TradingViewによると、1週間で65%から62%に低下し、5カ月間に及ぶ上昇トレンドが終了した。

同じ期間中、暗号資産の総時価総額は2兆9000億ドル（約420兆5000億円、1ドル=145円換算）から3兆2400億ドル（約469兆8000億円）に増加した。

この対比は、投資家の関心が高からビットコインからアルトコインへとシフトしていることを示唆している。

ウェドソン氏によると、アルトコインの季節はすでに始まっており、BTCの支配率は今後数カ月で急落すると予想されている。ウェドソン氏独自のアルトコインシーズン指数（57のアルトコインに焦点を当てた指数）によると、過去60日間で37のコインがBTCを上回るパフォーマンスを示している。

「今後数週間でビットコインが下落しても、ほとんどのアルトコインはすでに底打ちしており、最近の価格水準を下回る可能性は低い。ビットコインの2兆ドル（約290兆円）の時価総額の一部はアルトコインに流れ込む可能性が高い。したがって、自分の保有するアルトコインとBTCのペア（例えば、ETH/BTCやCOTI/BTC）を必ず分析するべきだ」とウェドソン氏はXでの詳細な説明で述べた。

ただし、より広範な指標は、強気市場がBTCを超えて拡大していないことを示している。例えば、上位100のコインに焦点を当てたCoinMarketCapのアルトコイン指数は27で停滞しており、「ビットコインの季節」を示唆している。